のんオフィス街の喫茶店開店を待つかのように始まるモーニングタイム 始業前のつかの間の時間 朝刊を手に一杯のコーヒーを楽しむサラリーマンが席を埋める 禁煙の「き」の字も無かった当時 空調をフルパワーにしても 一斉に火を付けられたタバコの煙には到底太刀打ちできず コーヒーの香りと煙が立ち込めたそこは、 既に高度成長期の企業戦士たちには戦いの場だった 離れた席から上司と思われる人から呼びつけられ、何やら一生懸命説明する人 スポーツ新聞に書かれたごひいきのチームの記事を熱心に読む人 電話の伝言をメモを見ながら伝えにきたOLになんやら冗談を言う人 当時の僕は、毎朝、入れ替わり立ち替わり一杯のコーヒーを楽しみにやってくる そんな彼らをみながら、すぐにそちら側に座る事に成るであろう自分を想像していた |